【ESTA(エスタ)代行業者にご用心!】アメリカ渡航前の落とし穴

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ESTA申請
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こんにちは、かろじん(➡プロフィール)です。
「かろじんブログ」にご訪問いただきまして、ありがとうございます!

今からさかのぼること1年前、何年か振りにESTA(エスタ)の申請を行いました。
ESTAとは、一般的な観光や短期ビジネス滞在でアメリカ渡航する際、ビザの代わりに申請が必要となる電子渡航認証システムです。

ここで、見事にESTA代行業者にはまり、公式で申請するESTA費用の数倍の手数料を請求されてしまいました

この記事では、ESTA代行申請サイトの特徴と、一度間違って申請したらどう対処すべきかについて解説します。

Contents

アメリカ入国時のビザ免除制度 – ESTA(エスタ)

アメリカ入国を許可する許可証は2種類あり、1つは米国大使館で取得できる従来の非移民ビザ、もう1つはオンラインで申請サイトから手続きができるESTAです。

日本国籍者の場合、観光や短期留学目的で90日以内の滞在であれば、ESTAでアメリカへ渡航できます。

ESTAは年齢を問わず全員事前の申請が必須となるもので、アメリカ大使館のWebサイト で申請すると数日程度で登録することができます。

申請にかかる費用は2022年5月より値上がりし、これまでの$14から$21となりました。

有効期限は申請から2年間で、期間中であれば、複数回の渡航が可能です。(ただし、2年以内にパスポート期限が切れる場合は、パスポートの有効期限日をもって失効)

申請自体は、下記のサイトから行うことができ、サイトの右上の部分で日本語を選択すると、日本語表示も可能です。

>> 公式のESTA申請サイト

ESTA代行業者 – エスタオンラインセンターの特徴

ここでは、自分が引っ掛かってしまったESTA代行申請業者(エスタオンラインセンター/ESTA Online Center)のサイトについて、その特徴を解説していきます。

SEO対策バッチリで、ESTA関連のGoogle検索トップに出てくる

Googleで『 ESTAとは 』といった形で検索すると、2022.6.1時点では下記のような検索結果となります。

ESTAのGoogle検索結果

天下のGoogleさんの卓越した検索アルゴリズムでトップに表示されるくらいですから、普通このサイトは 公式ESTA申請サイト の思うはずです。

ですが、この検索トップに出てくるのが、今回自分が間違って申請してしまった代行業者のサイトになります。

かろじん

逆に、公式のESTA申請サイトの方は、なかなかGoogle検索結果には出てこないんですよね。

テディ

まさか政府関係の公式サイトがGoogleの検索結果に出てこないなんて、普通は思わないよなぁ。

サイトの完成度が高い

ESTA代行業者のサイトはこのような感じです。

ESTA申請代行サイト

必要な情報を非常に丁寧に解説してくれていますし、情報の網羅性もものすごく高いです。

また、トップページ左上のESTAロゴなども、なんとなくアメリカ政府がつけそうなデザインで作っていたりして、これをみた多くの人は、このサイトがアメリカ政府のサイトなのではと錯覚してしまいます。

ちなみに、公式のESTA申請サイト にある ESTAロゴ はこちらです。

公式ESTA申請サイトロゴ
公式のESTA申請サイト上部のロゴ
テディ

改めて見比べると全然違うね。

注意深くみると代行業者だと分かる

自分はかなり神経質な人間だと思うのですが、それでも一通りESTA申請した後、請求が来るまでは代行業者と気づきませんでした。

後で振り返って確認すると、画面左上に目立たない注釈として確かに代行業者と書かれていますね。
色使いといい、なかなか巧妙です。

注意書き

また、サイトの中をくまなくチェックしていくと、申請料とは別に代行手数料が掛かるという記述が。

代行料金

私が問題だと思ったのは、これらの情報が 非常に目立たないように表示されている ということです。

これが意図したものかどうかは推測の域を出ませんが、偶然にしてはでき過ぎています。

また、ESTA申請を行い、最後クレジットカード決済を完了するまでに、ESTA申請に伴ってかかる請求金額の確認画面が、自分の場合表示されませんでした。

これらのサイト設計により私は最後まで代行業者と気づかず、カード請求が来て初めて知るという結果に。

かろじん

アメリカでは、さまざまな公共サービスのWeb化が進んでいるものの、政府のサイトなども含め結構不親切なものも多いんです。
そのような経験がある人にとっては、請求金額確認が出ないことがあっても、アメリカあるあるなのかなぁくらいで流しちゃいました。

間違ってESTA代行申請サイトに申し込んでも大丈夫?

自分自身が間違って申請したと気づいたとき、心配したのは次のポイントでした。

  • 実際のESTA申請はきちんとされるのか?
  • 代行業者にESTA申請用に提供した個人情報は悪用されないのか?
  • クレジットカードの情報は悪用されないのか?
  • ESTA代行申請はキャンセル(返金依頼)はできるのか?

これらについて、申請後 実際どうだったのかという観点でお話していきます。

実際のESTA申請はきちんとされる

これは、きちんとされていました

Twitterなどで同じような事象に遭遇した方々のつぶやきを確認してみても、代行業者ということはウソではなく、本当にきちんと代行申請はしてくれるようです。

きちんと申請されたかどうかを確認する方法は、代行業者から「申請番号」の情報がメールで届くので、それを使って 公式のESTA申請サイト から照会してください。

きちんと申請がされていれば、こちらで申請情報の照会と更新が可能です。

ESTA申請状況照会
ESTA申請状況照会2

個人情報を悪用された形跡はない

一旦提供した情報の扱いを完全にコントロールすることはできないので、100%大丈夫とは言い切れないのですが、自分はできる限りのことをしたかったので、代行業者サイトの問い合わせフォームより、削除依頼を行いました

翌日には削除が完了した旨の返信が返ってきて、一応 代行業者サイトの『ESTA申請内容確認』という画面からは 自分の情報が照会できないようにはなっていました。

ただ、照会できないからといって、代行業者のシステムにあるデータが物理削除されたかどうかまでは申請者側では判断できないので、これ以上はどうしようもありません。

今のところ、自分の気付く範囲で何らか悪用された形跡はありませんが、今後気づいたことがあれば情報更新していきたいと思います。

カード情報を悪用された形跡はない

クレジットカード会社に電話で問い合わせると、次のようなことが分かりました。

  • 自分で認識してカード決済を行った場合: カード会社側で請求を止めることはできない
  • 自分の知らないところでカードが悪用され請求が来た場合: カード会社側で請求を止めてくれる

今回のケースでは、私自身がきちんと認識し、ESTA代行申請業者のサイトからカード決済を行っているので、代行業者からの請求をカード会社側で止めることはできないようです。

ただ、同時に仮に私のクレジットカード番号が第三者にもれて、自分の預かり知らないところでカード利用請求があった場合は、カード会社に申し立てれば請求を止められるということも分かりました。

もちろん100%大丈夫ということは言い切れないため、どうしても心配な場合はクレジットカードを停止したり、再発行してもらうことになります。

その際は1か月程度時間が掛かるのと、カード番号を登録している色々なサービスのカード情報見直しも必要です。
また、再発行手数料も掛かってきます。

私の場合は、最悪悪用されたらカード会社が保証してくれるし、一度そのような事象があってからカードを再発行しても遅くはないとのことで、カードを止めたり、再発行するといった対応はしませんでした。

現時点で申請してから1年くらい経っていますが、今のところ不正っぽい請求は自分には来ていません

ESTA代行申請をキャンセル(返金依頼)はできる

申請代行サイトのキャンセルポリシーには、下記のような記述があります。

お客様からお預かりした情報を基にDHS(アメリカ合衆国国土安全保障省)システム上でESTA(エスタ)申請の登録を開始する以前にキャンセル希望のご連絡を頂いた場合は、決済手数料300円のみお客様にご負担いただき、差額の代金をご返金させていただきます。
また、申請の登録を行い当該システムに申請状況が反映された後はキャンセル及びご返金をお受けできません。申請状況が認証保留中の場合も同様となります。ESTA(エスタ)認証システムの仕様上、認証申請後に申請及び認証そのものを取り消す事はできません。

「ESTA申請前なら、決済手数料300円を除いて返金される」とありますが、ほとんどのケースにおいて申請者が気付くのは、申請が完了して請求されてからということになりますので、気付くころにはすでに返金不可という流れですね。

キャンセルポリシーに従えば返金不可ということでしょうが、論点としては、このキャンセルポリシーが正当に主張できるのかどうかということになります。

消費者庁 の『消費者ホットライン』に電話して相談してみましょう!

「188」に電話をすると自動音声が流れ、自分の住んでいる住所の郵便番号7桁を入力すれば、担当する市区町村の消費生活センター担当につないでくれます

かろじん

電話口で「ESTA代行申請の件で…」と切り出すと、
職員の方は「あー…」とそれだけで分かった感じでした。
消費生活センターでは、かなりメジャーな問合せみたい。

職員の方に 申請の際の違和感を詳細に説明し、アドバイスに従って行動しましょう。

Twitterなどで検索してみても、正当な返金理由が主張でき、返金に至ったという投稿もありました。

ちなみに、私も申請代行サイトの問い合わせフォームから「本物のアメリカ大使館のサイトと間違って申請したので、キャンセル期限は過ぎていても返金してほしい」という形で依頼しました。

その結果、翌日には丁寧な回答の連絡をいただき、実際のESTA申請にかかった手数料を除く代行手数料見合いについて、返金処理をしていただけました

まとめ

ESTA申請について、代行業者に引っかかってしまった経験と、その後の対応についてお話しました。

確かに公式サイト以上に、代行業者のサイトの方が良くできておりますし、本当に代行申請は実施していただけるので、この代行業者がビジネスを継続できている事実も分からないではないです。

一方で、公式のESTA申請サイト は日本語表示での申請も可能ですし、代行業者に情報入力するのと必要な手間はほとんど変わらないため、実際にかかる申請料の数倍の手数料を追加で払ってまで、代行業者にお願いしようという人は、ほとんどいないのではないでしょうか。

大半の方は、代行手数料も含めて そんなものだと気にも留めないままか、後で気付いてもキャンセルポリシーに従い、苦い経験として忘れてしまうのが実態ではないかと思います。

私と同じように 間違ってESTA代行申請をしてしまった方にとって、この記事が参考になれば幸いです。

「ESTAの申請手順」や「おすすめアメリカSIMカード」、「海外旅行で困らない程度の英語力を効率的に身につける方法」についても記事を書いていますので、ご興味があれば こちらも参考にしてください!

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