- 英検準2級ってどんな試験なの?
- 英検準2級って難しいのかな?
- 楽に合格する裏ワザってないの?
この記事は、このような方に向けて英検準2級に合格するための裏ワザを紹介しています。
英検準2級は 7つのレベルからなる英検の中でも、3級と並んで受験者が最も多い試験の一つ。
3級と比べると、合格率も大きく下がって3人に1人程度です。
「高校中級レベル」ということもあり 高校生の受験者が多く、いわゆる「英語が得意」な人への第一歩を踏み出す上で、最も手軽な試験と言えます。
ちなみに 私のプロフィールは こちら です。
大人になってから英語学習に目覚め、最近まで英検も結構勉強しています!
英検準2級の位置付けについて

まず英検の概要と、その中での英検準2級に位置付けについて簡単に見ていきましょう。
英検の受験級 | 奨励学力目安 | 出題形式 | 受験料 | 合格率 |
---|---|---|---|---|
5級 | 中学初級 | リーディング(25問、25分) リスニング(25問、20分) 会話テスト(4問、3分) | 3,900円 | 82.0% |
4級 | 中学中級 | リーディング(35問、35分) リスニング(30問、30分) 会話テスト(5問、4分) | 4,500円 | 69.4% |
3級 | 中学卒業 | リーディング&ライティング(31問、50分) リスニング(30問、25分) 二次面談(6問、5分) | 6,400円 | 54.6% |
準2級 | 高校中級 | リーディング&ライティング(38問、75分) リスニング(30問、25分) 二次面談(6問、6分) | 7,900円 | 35.7% |
2級 | 高校卒業 | リーディング&ライティング(39問、85分) リスニング(30問、25分) 二次面談(5問、7分) | 8,400円 | 25.1% |
準1級 | 大学中級 | リーディング&ライティング(42問、90分) リスニング(29問、30分) 二次面談(5問、8分) | 9,800円 | 15.3% |
1級 | 大学上級 | リーディング&ライティング(42問、100分) リスニング(27問、35分) 二次面談(1問、10分) | 11,800円 | 10.4% |
出典2: https://jqos.jp/minkan/jitsuyoeigoginokentei
※ 合格率については、2014年度のものを掲載

5級から1級まで7レベルある英検の中でも、英検準2級はちょうど中間の位置付けですね!



合格率も約36%と高くも低くもないレベル。
でも、きちんと準備すれば十分合格できる試験です!
少し古いデータですが、下のグラフからも分かる通り、英検準2級は3級と並んで志願者が多い試験。
できれば高校生の早い段階で合格しておいて、大学受験でも資格として役に立つ 2級 や 準1級 を高校中盤以降は目指していきたいところです。


英検準2級の概要と流れ


まずは、英検準2級の試験概要から。
リーディング/ライティング/リスニング力を測る一次試験と、スピーキング力を測る二次試験で構成されています。
一次試験
一次試験は 全体で100分 と、少し長丁場。



長時間英語に触れても大丈夫という点も見ているのかも…
① 筆記試験パート(75分)
筆記試験パートは、大きくリーディングとライティングで構成されます。



75分間の時間内であれば、どの問題から先に取り組んでも構いません!
パート | 試験内容 |
---|---|
リーディング | ・短文の語句の空所補充 (20問) ・会話文の空所補充 (5問) ・長文の語句の空所補充 (5問) ・長文の内容の一致選択 (7問) |
ライティング | ・質問への回答を英文で書く (1問) |
(出典: 日本英語検定協会サイト)
リーディングパートは全て4肢選択問題です。
各設問ごとの時間配分を設定して、出来るだけ長文問題に時間をかけられるように 最初の「短文の語句の空所補充」問題をスピーディーに仕上げるのがポイント!(※ 割り切りも大事です)
② リスニングパート(25分)
筆記試験後すぐにリスニングパートが始まります。
リスニング問題は全て1回のみしか再生されません。



英語に慣れていないと、この時点で頭の中がかなり疲れており、油断するとリスニングを聞き逃してしまうので注意。
パート | 試験内容 |
---|---|
リスニング | ・会話の応答文の選択 (10問) ・会話の内容の一致選択 (10問) ・文の内容の一致選択 (10問) |
(出典: 日本英語検定協会サイト)
最初の「会話の応答文の選択」問題のみ3択で、それ以外は筆記試験同様に4肢選択問題です。



特殊な分野の英単語はほとんど使われませんので、過去問で問題形式に慣れておけば大丈夫。
当日はリスニング音声を聞き逃すことが無いように、集中力を切らさずに最後まで頑張りましょう!


ちなみに、一次試験で取り扱われるトピックは、学校や職場など普段の生活で身近に感じる内容が中心です。
【出題される場面やトピック】
家庭、学校、職場、地域(各種店舗・公共施設を含む)、電話、アナウンスなど
【内容】
学校、趣味、旅行、買い物、スポーツ、映画、音楽、食事、天気、 道案内、海外の文化、人物紹介、歴史、教育、科学、自然・環境など



配点は、ESL clubさんの下記の表が分かりやすい!


(出典: ESL club BLOG)
合格圏内に入るためには、全体の65%程度は正解したいところ。
上の表ではリスニングで9割以上を正解して、比較的対策が難しいライティングをカバーしたいという配分ですが、リスニングが苦手な人は他のパートを頑張って、リスニングをカバーしてもOK。
二次試験
英検準2級の面接試験の概要を説明します。
まずは文字で説明するよりも日本英語検定協会が提供してくれている「バーチャル面接試験」を一度観てもらうのが分かりやすい!
全体の面接試験の時間は、たった 6分間。
あっという間ですね!
面接官は1人だけ。
この6分間で、次の5つの問題が出題されます。
設問 | 説明 | 出題数 |
---|---|---|
音読 | 50語程度の英文を読む | – |
英文への質問 | 音読した英文への質問に回答 | 1 |
イラスト質問① | イラスト中の人物の行動を描写 | 1 |
イラスト質問② | イラスト中の人物の状況を説明 | 1 |
受験者意見① | カードのトピックに関連した内容で、自分の意見を述べる | 1 |
受験者意見② | 日常生活の一般的な事柄に関する自分の意見を述べる | 1 |
(出典: 日本英語検定協会サイト)
基本は面接官からカードを受け取り、それに関連した5つの質問に答えることになります。


カードを渡された後は、最初に20秒間の黙読時間がもらえますので、大きく「要は何に関するトピックなのか」を把握するようにします。
音読の後の面接官からの質問への回答もカードを見ながら行えますので、内容を覚える必要はなし。
英検において出題されるトピックは「日常生活に関連したもの」です。



例えば 次のような内容!
・ホームシアター
・ボランティアガイド
・電子辞書
・食品フェア
・映画祭
・プリペイドカード
英検準2級の面接試験だけの合格率については、80%以上。
5人中4人以上は合格しているので、よほど本番で失敗しなければ合格することができます。



ESL clubさんが出している面接試験の配点表はこちら。


(出典: ESL club BLOG)
各設問で6割以上を取れれば合格圏内なので、あまり緊張せずに向き合いましょう。
【短期攻略】英検準2級の裏ワザ


裏ワザ① 英検準2級の問題&配点を知る
まず一つ目の裏ワザは、英検準2級の試験プロセスをしっかり理解してのぞむということです。



これだけで何も対策せずに、ぶっつけ本番で挑戦する人よりも圧倒的に有利になります。
大きく押さえておくべき流れや出題内容については前の章で解説しておりますので、その内容をしっかり理解しておきましょう!
それが何よりも重要なんです。



ちなみに、配点表も超重要。
特に大きく合否の分かれ目となる一次試験であれば 全体で65%以上の正解率を目指して(特に筆記試験の75分は)時間配分を身体で覚えさせると良いです!
裏ワザ② いきなり過去問を1回分解く
英検準2級を受験される学生や社会人の皆さんは、他の科目の勉強や仕事などで基本忙しい。
単語帳などでイチから徹底的に勉強したいと思われる方もおられるかもしれませんが、まずは自分の弱点を的確に把握するためにも、いきなり実際の過去問を解いていくのが一番効率が良い。
二つ目の裏ワザはいきなり過去問を1回分解いてみるです。



過去問を解くのは、まずは一次試験の問題だけでOK。
筆記試験: 75分 + リスニング 25分 を、事前の準備無くやってみましょう。



過去問を最初にやれば、英検準2級の問題形式も分かるので一石二鳥。
英検の過去問については、正直この1冊だけで十分です。


裏ワザ③ 結果を分析し 弱点を学習する
過去問で一次試験を解いた後は、その結果から自分が弱い部分を分析し、重点強化しよう。



決して過去問を解いた後、スコアを確認したら そこで満足して終わらないように!
- そもそも分からない単語が多すぎで意味が取れない
- 英文を読むのに時間が掛かりすぎて、時間が足らない
- リスニング問題での正答率が悪すぎ
- 英語ライティングの取り組み方が全く分からない
自分が過去問を受けて感じた課題によって、必要となる対応が異なります。
単語力が無い
「そもそも分からない単語が多い」という方は、単語帳を使ったボキャビルを徹底的にしたいと思うかもしれませんが、単語帳を使った無機質な暗記作業での記憶は定着率が悪く、覚えたそばから忘れていきます。


それよりも、
過去問を解く中で出てきた「分からない単語」を黄色マーカーでマークして置き、過去問を読み返すたびに振り返る方が定着率が高く効率も良い!
もしどうしても単語帳でのボキャビルもしないと不安という方は、1日20分 と決めて、毎日基本同じ時間帯でコツコツやる形が望ましい。



英検用の単語帳は良質な参考書が販売されているので、自分で作るような手間はかけず、労力をお金で解決しましょう!
リーディングに時間が掛かる
英文のリーディングに時間が掛かる場合は「単語力が不足している」か「文法が分からず読み解けない」かのどちらかであることが多いです。
ただ、このどちらの場合でも実はやることは同じ。
リーディング力を伸ばすには、過去問のリーディング問題を繰り返しやる
ということ。


リーディング問題で出てきた分からない単語や熟語には、黄色のマーカーでマークしておき、次回同じ文章を読む際に分かるようにしておきましょう。
その上で、
英文 ➡ 日本語訳 ➡ 英文 ➡ …
といった形で繰り返し見直していくことで、分からない単語の意味や英文の意味を解釈できるようにしていく。
リーディングの文章を 丸ごと頭に入れていくことで、そこで使われている「分からなかった単語」も自然と定着していきます。
リスニングが弱い
リスニングが苦手という場合も「単語が分からない」か「単語がきちんと耳で拾えていない」ということが多いですが、どちらにおいても
過去問のリスニングパートを何度も重点的にやる
というのが、一番効率が良い処方箋になります。


リスニングのスクリプトが過去問の解説部分に必ず載っていますので、分からない単語には黄色のマーカーでマークして置き、次回同じ問題を復習する際に分かるようにしておきましょう。
また、英語特有の単語同士をつなげて発音する「リエゾン(リンキング)」に慣れていないと、知っている単語で聞きき取れないです。
「リエゾン(リンキング)」は 実際の音声を聞いて、スクリプトと照らし合わせて身体に覚えさせることを繰り返していると、自然と耳で聞いて頭に入ってくるようになります。
ライティングが苦手
英検準2級のライティングは次のような問題です。


回答内容は次の4つの要素で評価され、各4点(合計16点満点)で判断されます。
- 内容: 質問に対する適切な内容か
- 構成: 正しい構成で書けているか
- 語彙: 適切な幅広い単語を使っているか
- 文法: 文法が正しく使われているか
解説文は基本いつも同じなので、事前に把握した上で 試験当日は「Question」の部分だけ読んで答えられるようにしておきましょう。
ちなみに、英検ライティングでは、受験者のオリジナリティあふれる文章は全く求められていません。
50~60語以内で、次のような構成で解答文を記入できることが必要です。
- 自分の意見: I think that ~.
- 理由1: First, ~.
- 事例1: For example, ~.
- 理由2: Second, ~.
- 事例2: For instance, ~.
- 意見の再主張: Due to these reasons, I believe that ~.
このような文書の流れは、英検1級レベルの英文ライティングにも通じる基本の構成で、テンプレートを頭に入れて、その中(「~」の部分)に、設問内容に沿った内容を埋め込んで文章にするのが取り組み方。



慣れればそこまで難しくないですので、過去問を使って実際に書いていきましょう。
テンプレート部分は毎回同じでOKです。
また「学校」や「旅行」など、いくつか別の分野のトピックを4つか5つぐらいピックアップして書けるように練習しておくことをおすすめ。
実際の試験でのトピックが初めて見るものであっても、練習で覚えたどれかのトピックの回答内容を微修正する形で、格段にスピーディーにライティングを仕上げることが可能になります。
英検準2級のライティングは、テンプレート戦略で乗り切ろう!
まとめ


英検準2級を攻略する裏ワザについて解説してきました。



ポイントは次の3つです!
① 英検準2級の問題形式と配点を知る
② いきなり過去問を1回分解いてみる
③ 結果を分析し、弱い部分を学習する
「裏ワザ = 誰もが知らない未知の方法」と定義すると、今回ご紹介したものは「正攻法」ともいうべき真新しさのない方法だったかもしれません。
しかし「裏ワザ = 最大効率で目標(準2級合格)を達成し、将来の成長にもつながる」という定義でみると、この方法こそがベストと自信を持ってお伝えできます。
それは、私自身が実際に英語勉強に取り組んだ中で、実感をもって成果を感じられた方法だから。
奇策ではなく王道を走りながら、必要な最低限の準備はしっかり行った上で 試験にのぞみましょう!